Section 1: Where Does It All Begin?
Section 2: From Tail Wedge to Binding
Section 3: From Side Sanding Through Neck Fit
Section 4: Neck Carving through Neck and Body Sanding
Section 5: The Finishing Department
Section 6: Bull Buffing to Fretting
Section 7: Bridge Gluing to Shipping
Bull Buffing To Fretting

コントロール・ルームで塗膜が安定したら、バフ掛けの作業になります。最初にきめの粗い大型のバフ・マシーンでバフ掛けを行います。特にダヴテイル・ジョイントのエリアは、先にバフを掛けておく必要があります。バフ掛けをせずにネックとボディをセットしてしまえば完全なフィット感が生まれませんし、完璧な光沢を出すことも難しくなります。

2種類のきめ細かいサンド・ペーパーを使用して、ボディを研磨することからスタートします。この工程は、伝統的なラッカー塗装の場合、サンド・ペーパーを水に濡らして研ぐことからウエット・サンディング(水磨ぎ)と呼ばれています。ラリヴィーのトップ・コートは、UV塗装された非常に固いポリエステルですので、水に濡らして砥ぐことはしませんが内容は同じです。オーバー・バフを起こさないように細心の注意を持って行います。


Sanding the back just before buff buffing

研磨作業が完了すると、大型のバフにコンパウンドを付けて、ボディを磨いていきます。


Jose and Luis bull buff D-60 Sunbursts

一旦、バフ掛けが完了すると再びコントロール・ルームへ送られます。ここで3日間寝かせます。この間にネックとボディは順応されていき膨張も収縮もしないニュートラルな状態になります。このニュートラルな状態で初めてネックとボディをセットできる段階になります。

最終セクションには、非常に高い技術を持った2人のクラフトマンがいます。塗装の工程で、どんなに上手にマスキングをしても必ず塗料は少し残ってしまいます。ネックの確実な仕込みを行うために、先ずダヴテイルのクリーニングを行います。ノミ、ヤスリ、サンド・ペーパーなどの道具を駆使してハンドクラフトで仕上げていきます。


Pete chisels away at the heel of an OM-09

セット角度を完璧に仕上げ、さらに完全に隙間がないように磨き微調整を行います。ここでネックとボディは、ダヴテイル・ジョイントによってセットされます。接着材の乾燥と気候に対応させるために1日から3日間寝かせておきます。


Necks are glued on, and left to sit for a few days.

フレットを打ち込む工程に進みます。スタンダード・モデルの指板には、ラリヴィー特有のマイクロ・ドット・ポジションマーカーが施されます。インレイが施されるハイエンド・モデルの指板にはCNCルーターでインレイを入れる溝が彫られていきます。下の写真は、ジグにセットされCNCルーターでインレイ溝が彫られているデラックス・モデルの指板です。


Cutting the deluxe fretboard inlays on an L-09CE

ポジションマーカーが施された指板にラジアス(指板R)処理をします。レーリングと呼ばれるこの処理は、CNCカットローラーを使用して行います。ラリヴィーのラジアスは複合ラジラスになっています。分かりやすく説明するとナット部が16インチ、指板エンド部で20〜21インチのラジアスになります。つまり指板エンドに向かってフラットな指板面になっているということです。現在メジャーなブランドで、この複合ラジアスを採用しているブランドはラリヴィーのみです。何故、手間のかかる複合ラジアスにこだわるのかと言えば、それはプレイアビリティに断然優れているからです。特にハイフレットでの演奏性はとてもスムースです。


Larry rails an LSV-11

指板面をスティールウールなどで磨き上げ、フレットを1本1本打っていきます。全てハンドクラフトによる技が光る工程です。


Richard hammers in the frets on an LV-05

フレット打ちが終了したらフレットの余分な端をカットし、フレットの平ら出しを行い潜在的なビリつきの原因を取り除きます。さらにカスタム・メイドのヤスリで磨き上げていきます。


Crowning a fret after the first of several levelings.


Larry levels the frets on an L-05

次にフレット・エッジの処理(面取り)を行い仕上げていきます。最終的にフレットの端はヤスリで丸め、磨きあげて完成となります。


"Cutting the corners" with an ultra fine file.
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